データの横流しは不正だが証拠は残らない。経営者は気づいてないが、かなりの数のパチンコ店で発生中?

データの横流しは不正だが証拠は残らない。経営者は気づいてないが、かなりの数のパチンコ店で発生中?

最初に

パチンコ店の横領事案。アルバイトでも数千万円の被害が発生した例も…

少し前にパチンコ店で行われている横領不正について記事にしましたが、新たな不正の情報が入ってきたので紹介します。

このこの不正はほとんど証拠が残りませんし、単独で行うことが可能です。しかし自店の営業成績は間違いなく落ちるので自分の勤める会社に見切りをつけたり、退職を考えるほどの不満を持っている時にこの不正は行われるのでしょう。

証拠が残らない新しい不正。どれだけの幹部社員や店長が手を染めているのか…

最新の不正とはデータの不正取得と横流し

最近では出玉のデータ公開を行っているパチンコ店も増え、かなりの情報がオープンになってきています。しかしパチンコ店にはライバル店には秘密にしておきたい機密ともいえるデータがあります。
それは売上、粗利、パチンコのスタートやベース、アウトというものです。これは近隣のライバル店であればぜひ知りたい、お金を出してでも入手したいという代物です。

設定漏洩などは相手がいて出玉を出して交換という手順を踏む為に露見しやすいですし、金銭の受け取りなどでトラブルになりやすいのが現状です。

しかし最近では近隣のライバル店が情報を求めていることもあり、ホールコンからデータを抜き取り横流しという不正が見つかりました。間には専門の第三者がいることもあれば、退職したアルバイト経由で役職者に接触するというケースがあるようです。

この不正の大きな利点は金庫の横領などと違い証拠は残りませんし、不正が露見しにくいところにあります。そして直接金銭的な打撃を与えるわけではないので、最悪は懲戒解雇だけで終わり損害賠償などに発展しにくいことにあります。もしも損害賠償を求められたとしても高額な損害賠償は難しいでしょう。
また設定漏洩と違い不正としてはハードルが低いというのもやりやすいポイントなんだと思います。しかし不正にデータの横流しをすることは背任罪に該当する可能性があります。

毎日なのか、毎週なのか、毎月なのか。その頻度によって金額は変動すると思いますが、相場というものはないので競合先の店舗の重要性と需要によって額は大きく変動するはずです。

さてデータの横流しはどうやるのかですが、方法は簡単です。ホールコンピューターはUSBメモリ経由でデータを取り出すことは簡単ですし履歴も残りません。もしも履歴が残ったとしても店長や幹部社員であれば今後の営業方針の為にデータを利用しているとでもいえば不信感も持たれないでしょう。だってそれが当然の業務ですから…

データの取り出しですが、CSV形式で取り出してしまえばエクセルなどで開くことができるので非常に簡単です。データ容量も少なくLINEなどでも送信できてしまいます。問題になるのは金銭の受け渡しだけだと思われます。振込では証拠が残ってしまうので現金手渡ししかありませんがその瞬間が不正発覚の唯一のチャンスです。

他店データの何を見るのか?

ライバル店が見たいのはどれだけの売上があるのか?どれだけの粗利をとっているのか?何が人気台でどれだけのアウトが入っているのか?ライバル店で自店よりも稼働している台はどういった調整をしているのか?など宝の山です。店の規模にもよるでしょうが数万円から十万円の間くらいで取引されるようです。しかし協力者に渡すお金はどこから出しているのかの情報は教えてもらえんせんでした。分かっていることは不正行為に渡すお金なので正規の帳簿からは出せないということらしいです。

ライバル店だけではなくコンサル会社にもデータは横流しされている可能性もあります。イベント禁止の今、最近コンサル会社というのはあまり重用されていませんがライバル店の重要情報を持っているとなると、かなり有利な状況で戦うことが出来るようになります。

データの横流しは所属会社を滅ぼす可能性

データの横流しで需要があるお店の特徴として「強豪店であること」「競合店があるうこと」が重要です。ライバル店が欲しがるから需要があるわけで、潰れそうな弱小店には興味もないでしょうし競合店でなければ不要なデータです。

世の中のお店は8:2の法則で成り立っていて会社を支えるほどの繁盛店は2割、その他の赤字店や利益をほとんどあげない店が8割と言われています。

データを必要とされるような店は2割のお店であることがほとんどでそこの稼働が落ち込めば経営に影響が出てきます。10店舗ぐらい経営しているお店であれば利益の主体は2店舗なので、その2店舗が過疎店になってしまえば倒産の危機に直面するでしょう。立地が良いお店があれば早期に売却して経営の資金に回すこともできますが、このご時世ではなかなか厳しいでしょう。私が知っている中で高額で売れた物件は、現在好調な中古車屋さんぐらいです。

会社の経営を左右するほどの不正行為。これがデータの横流しです。

会員情報の横流し

貯玉会員も重要なデータですが、これがパチンコ店間で横流しされることはほぼありません。理由としては手に入れた会員データをもとにDMを送ったら、その住所氏名などどこから手に入れたものなのかが必ず大問題になるからです。

その為、他店舗の貯玉会員の個人情報やDM会員情報などは出回りません。しかしこれはパチンコ店同士だから価値がないわけで他業種からすると価値があるので定期的にデータを持ち出し名簿屋にデータを売り渡す不心得者は存在します。どこの業界でも顧客データに関する管理は重要ですが、一部のパチンコ店に関してはExcelで管理していたりと持ち出しは容易です。

特にパチンコのヘビーユーザーは金貸しにとって未来の顧客になる可能性が比較的高いのでそういった分野にも重宝されているようです。特に闇金を利用した幹部社員は必ず会員の顧客情報を持ち出すことを強制されるという噂もあります。

見覚えのないDMなどが頻繁に届くようになったら、どこからか個人情報が洩れているのかもしれません。

※パチンコ店の場合はクレジットカード情報、資産状況などは含まれないのでそこまで心配する必要はないかもしれません。

データの不正な横流し事件のまとめ

パチンコ業界では激しい生存競争が起きています。広告宣伝の違反行為でもわかるように、他店よりも有利になる為には、少々逸脱した行為であっても容認しているところも増えています。これはパチンコ業界だけに限らず生存競争の激しい他業種でもそれは発生しました。

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参照元 読売新聞オンライン

当然ながら他店の情報を知って少しでも有利に経営、営業をしたいというのは当然の欲求です。従業員の横領や不正などはパチンコ業界では当たり前のことですし、長期間パチンコ店に勤めていて不正など一度もなかったという人がいれば噓を言っているか、パチンコ業界で働いていたこと自体が嘘としか思えません。

今後、横領や設定漏洩と同じレベルでパチンコ店経営者が従業員を警戒する新たな不正になっていく可能性もあります。

【補足】
ある地方チェーン店から大手グループの近隣店舗に定期的にデータを横流ししていた事件が発生しています。現状では記事にできませんが、表ざたになりニュースになった場合は、この事件について詳細に記事にしていこうと思っています。

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