パチンコ店がスマパチを積極的に導入しない理由は簡単です。釘調整の監視で摘発が起きる?
最初に
※写真は 京楽のスマパチ第一弾 ぱちんこ 新・必殺仕置人S
京楽メーカーサイト ぱちんこ 新・必殺仕置人S 機種情報
https://www.kyoraku.co.jp/product_site/2023/hissatsu_shiokinin_s/?utm_source=officiallineup&utm_medium=referral&utm_campaign=officiallineup
スマートパチンコとは、遊技機内に遊技球が封入されていて遊技球が循環するので遊技球に触れることなく遊技・計数が行なえるぱちんこ遊技機です。その為、外部からの遊技機補給も遊技球循環の設備が必要ない為、一定の条件を満たせば自由に設置することが可能になります。
スペックについてスマートパチンコと従来のP機との違い
項目 | スマパチ | P機 |
---|---|---|
大当り確率 | 1/350以下 | 1/320以下 |
Cタイム | 搭載可能 | 非搭載 |
コンプリート機能 | 搭載義務あり ※P機は2022年11月以降に申請された機種には搭載義務あり |
|
遊タイム | 搭載可能 | |
釘メンテナンス | 可能 | 可能 |
情報センターでの 情報確認 |
可能 | 不可能 |
スマートパチンコことスマパチですが、従来のP機に比べて大当り確率の上限は1/350までが許されています。またCタイムの搭載可能ということで出玉性能は間違いなく向上しています。しかしここに大きな問題があります。
それは情報センターでの情報確認が可能ということです。
次はこれについて詳しく説明していきます
スマート遊技機で遊技機情報センターで確認できる情報
写真はイメージです
(スマートパチンコ及びスマートパチスロ共通)
1 主制御・枠用チップの固有ID情報
2 型式を特定する情報
3 型式の製造業者を特定する情報
4 不正・重大エラー等の情報
5 出玉情報
6 台番号(ユニット番号)
7 カード会社ID
8 統一店舗コード(店舗名)
※売上情報・設定情報等は遊技機情報センタでは確認できません。
スマートパチンコに関しては
1 総発射遊技球数
2 総獲得遊技球数
3 最大MY
4 出玉率
5 役物比率
6 連続役物比率
7分間獲得遊技球数(通常ベース)
8 大当り回数
これらの出玉情報を確認することができます。ポイントですが通常ベースが確認できるということが重要で釘調整をしていることがバレてしまいます。
不正な遊技機を確認できるようになるということもありスマパチでスペック緩和が行われたという背景もありますが、実際に釘調整が疑われる出玉データが確認できた場合、すぐに警察への通報が行われるのかというのは現時点では不明です。
しかし釘調整が通報される危険性があるとすれば導入に積極的になれないのは理解できます。
遊技機情報センターの運営元
遊技機から送信されるデータは日工組・日電協センターへ送信ということになっているので
日工組・日電協が運営しているデータセンターに送信と考えるのが自然だと思われます。
情報センターに集められたデータは
- 射幸性が過度に高まることの防止
- 遊技機に対する不正防止対策
に利用されるということですが、日工組・日電協がパチンコ店に対して不利益なことをするとはどうしても思えません。釘調整に関しては疑われるデータが送信されてきたとしてもそれに対して警告や通報が行われるかどうかは疑問です。
利権や天下りなどは非常に嫌われ問題にされますが、今回に関しては警察管理の組織を立ち上げて運営管理してもよかったのではないかと思います。
またスマート遊技機を設置すると設置店舗はシステム使用料を月額28,000円~35,000円くらいの間で管理サーバーの管理費を支払う必要があります。これが情報センターの運営費の一部となります。
もしもスマパチが検定通過時よりも全然回らず釘調整が行われている状況になるようなら遊技機情報センターへのデータ送信は無意味で、データ監視も名目だけのものということになってしまいます。
遊技機情報センターへのデータ送信の意味
情報センターへのデータ送信と管理によりスマパチはスペックの緩和を許されています。
しかし管理型遊技機というのが監視と管理の為でなくデータを収集するという目的の為だけであるならば、今後も釘調整は行われ続けて健全な遊技機というのは実現しません。
しかし可能性があるとすれば〇〇店の〇番台〇〇〇という機種で釘調整されていると通報することでデータ照会が行われ摘発が行われる可能性も皆無ではありません。だからこそパチンコ店がスマスロに比べてスマパチの導入に消極的だと感じます。
今後、スマパチがどんどん普及していく中でどれだけの店舗でどれだけ酷いレベルで釘調整が行われている違法な状況になっているのかが明らかになって初めて、店舗への摘発ではなく業界に対して規制強化と摘発が行われるのかもしれません。
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