パチンコ参加人口は大幅に減っているのにパチンコ業界の売上が上がっている。パチンコ業界人が目を背けて直視しない現実。
ぱちんこ参加人口減についての根拠
公益財団法人日本生産性本部の余暇創研が「レジャー白書2024」の概要説明会を開催しました。レジャー白書2024によると、パチンコ参加人口は前年比110万人減の660万人となっています。しかし市場規模としては7.5%アップの15.7兆円となりました。なぜこれが恐ろしいことなのかを記事にして説明していきます。
「レジャー白書2024」の概要説明会 引用元 グリーンベルト様
https://news.p-world.co.jp/articles/29300/greenbelt
※今回は公益財団法人日本生産性本部の余暇創研のデータをもとに記事を書いています。
ぱちんこ参加人口とは
ぱちんこ参加人口とは1年に一度でもパチンコ・パチスロを遊技したことのある人のことです。その為、定期的にパチンコ店に通うファン人口とは違います。
つまりパチンコ店全ての売上に関係するという点で考えるとパチンコ業界の売上などについて分析するのであれば参加人口で計算するほうが正しいと思われます。
一人当たりのぱちんこ参加金額
現状のぱちんこ参加人口がお店で使ったお金がパチンコ業界の売上ということになります。現状の参加人口が660万人で市場規模が15.7兆円から計算すると一人当たりの使用金額が239万円ということになります。
ええっそんなに負けている人がいるの?と思うかもしれませんがこれは売り上げベースの話です。例えば30日間毎日パチンコ店に行って3万円使えば売上は90万円ですが、実際にその金額を負けているわけではありません。
利益率を15%として考えれば負けた金額は13万5千円という計算になります。
下の資料は2021年の遊技産業についてまとめられた資料になります。
2023遊技産業レポート パチンコ・パチスロ産業21世紀会
https://mirai-pachinko.jp/wp-content/uploads/2023/05/02light.pdf
この資料を見ると2021年時点でパチンコ・パチスロ業界の市場規模は14.6兆円
パチンコ・パチスロの参加人口は2021年時点で720万人
ということは一人当たりの売上は202万円という金額になります。
また遊技客がお店に負ける金額はこの表を根拠にして考えると粗利益率は約16%ということになるので金額に直すと年間で35万円ほどパチンコ店にお金を落としているということになります。
2024年のレジャー白書を根拠に計算した場合
2024年レジャー白書ではパチンコの市場規模は15.8兆円です。それを2021年の粗利益率で計算してみると2兆5千万ということになります。参加人口が600万人なのでそこから計算してみると
一人あたりの売上239万円、粗利37万円ということになります。
しかもこれは頻繁にパチンコ店に通うファンユーザーではなく参加人口で計算している為、実際に通っている人の使用金額、負け金額はこの数倍になる可能性があります。
思った以上に恐ろしい金額でした….
まとめ
ぱちんこへの参加人口が減っているにもかかわらず、パチンコ産業の売上が伸びています。これは規制緩和が大きな理由だと思われます。
6号機スロットが規制もだんだんと段階的に緩和され現状では6.5号機になり2400枚規制や有利区間などの規制は意味のないものになってしまっています。
またスマスロ、スマパチに関しては著しくギャンブル性が高い台が開発され、結果的に使用金額が大きくなり以前のスロット4号機に近い状態になっています。
売上が上がっているので一見、パチンコ業界にとってチャンスに思えますが現状は全くの逆でパチンコ業界にとって大ピンチな状況です。
それはパチンコやスロットにお金がかかりすぎることに嫌気がさしたユーザーが離反しているという状況だからです。もしもこれが売上が上がるのと同時に参加人口も増えているのであれば問題はありませんが、ユーザーが減り続けているのは大問題です。
実際、パチンコ店が減り続けている根本の原因がここだからです。
売上が減っても参加人口が増えているのなら、店舗単位でも新しいサービスの開発などにより早期に売上が改善する可能性はありますが、遊技客が減り市場全体の顧客が減っているのは業界全体の問題であり個別の法人、個別の店舗ではどうにもならない問題です。
減り続けるぱちんこ参加人口をなんとかすることが急務ですが、
売上至上主義がパチンコ業界全体の未来をどんどん暗くしています。
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