パチンコ店がここまで遊技人口を減らした原因は等価交換?射幸心を煽りすぎて自爆した可能性

パチンコ店がここまで遊技人口を減らした原因は等価交換?射幸心を煽りすぎて自爆した可能性

 

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最初に

この記事は現役のパチンコ店幹部社員とOBの複数人に話を聞きながら書いた記事です。もう20年以上前のことですが参加者の方の記憶がほぼ一致しているので、そこまでの間違いはないはずですが、当然ながら県によってさまざまな事情が違う為にそのあたりを考慮して読んでいただきたいと思います。
もしも大幅な間違いやご意見があればコメント欄にて教えていただけると助かります。

交換率が全国的に変わった時期

今でこそ等価交換、もしくは高価交換が当り前ですが、今から26年前はパチンコは43個交換、スロットは7枚交換が当り前の時代がありました。

あまり聞きなれない交換個数なので改めて書くと

4円パチンコ   貸玉100円 25玉     交換は43玉で100円

20円スロット 貸コイン1000円 50枚 交換は70枚で1000円

と恐ろしく交換率が悪い時代がありました。しかし交換率が悪いということはそれだけ釘を開けて回すこともできましたし、スロットも高設定を入れることができました。ただ時代的にスロットに関しては一部の裏モノ機を除いて連チャン性がなかった為に射幸心を上げる為、イチ早く等価交換に移行がおきました。しかしパチンコに関しては釘を締めるとスタートが回らないので遊べない、現金の投資金額も上がるという悪循環に陥るのでバランスを考えるとなかなか等価交換、もしくは高価交換に移行することはありませんでした。

昔のパチンコはラッキーナンバー制という方式をとっているところがほとんどで無制限遊技できるところ自体ありませんでした。

 

無制限遊技って何?

無制限遊技を説明する前にラッキーナンバー制を説明することします。
昔は特定の通常絵柄を引くと出玉交換することになり出玉で遊技することができませんでした。海物語なら4と9とか決まっていました。例えば確変図柄を引いて3連したあとで4か9を引くと大当たりを消化後に全ての出玉を交換しなければならないというルールでした。当然ながら換金差ギャップがあるので出玉で遊技するほうが勝率が上がるんですが出玉を強制的に交換させて現金で現金をさせて換金差ギャップでも利益をとるいうビジネスモデルです。

例外的に店ごとに決められたラッキータイム(時間ごともしくは店長の気まぐれ)で店内の音楽が変わっている時は交換をしなくていいというハウスルールがあったところがほとんどです。また確変図柄の7を引いた時にはパチンコ台の上に無制限札が刺さり、その人がその台をやめるまではどの図柄を引いても交換しなくて良いという無制限遊技できるルールがありました。

この時代のパチンコのポイントとしては

現金と交換のギャップが大きく交換すればするほど店が儲かります。

大当たりしても図柄によっては強制的に交換させられます。

ラッキータイム中は無制限と同じ扱いなので盛り上がります。

無制限札を手に入れれば持玉で遊技し続けることができるので勝率UP。

この辺りがポイントでした。大当たりを当てても強制的に悪い交換率で交換させられ、さらに遊ぶ時には現金投資をしなければならない。あまりに店側に有利すぎるんじゃないかという話になるかもしれませんが、その分だけ釘が大幅に甘く例えば2000玉あれば350回転ぐらい回ることもありました。しかし時代はどんどん移り変わり無制限が当り前になりましたがその時には玉2000発で250回転ぐらいしか回らなくなっていた記憶があります。

 

そうなってくると同じ金額、同じ玉数でも遊べる時間がどんどんと短くなってきます。もともとは換金差ギャップで儲けるビジネスモデル&強制交換で利益を上げるスタイルなので強制交換がなくなり無制限が当り前になってくると釘を締めざるを得ません。そして無制限が当り前になっているのでラッキーナンバータイムでの集客や無制限の恩恵がなくなり粘ることで得ることができていた勝率も下がってしまいました。

そうなると遊べないとパチンコを打つ人が減ってきましたが、パチンコの遊技人口を戻す為に等価交換、もしくは高価交換というものが主流になってきました。等価高価は25玉交換、高価交換は28玉交換もしくは35玉交換ぐらいが一般的だったと思います。

しかし射幸心を上げた結果、パチンコの釘は更に締めざるを得なくなり最終的には2000玉で160回転ぐらいになったと思ってください。

そうなると一度大当たりを当てると粘らずにすぐ帰る一撃離脱型の短時間遊技をする客が増えてきます。500円で当たれば大きいのでそ勝ち分を減らさずに帰るという現代のスタイルが生まれるわけです。これがもしも換金差ギャップがあるならば交換せずに打ってさらに大きな出玉を狙うというスタイルもあるはずなんですが、等価にした時点でこういった選択肢を選ばない人がかなり増えてきました。これが現在のパチンコの低稼働につながっていることは間違いありません。

そしてパチンコ店がパチンコの交換率だけを悪くしてその分だけ釘を開けて回す。しかしスロットは等価交換という戦略をとりたくても途中から一物二価という考えが厳しくなりパチンコとスロットの交換率は同じにする必要ができました。その為、スロットを等価にすればパチンコも等価にしないといけませんしパチンコを35個交換にする場合はスロットは7枚交換しなければならず、その場合はスロットの競争力は大きく落ちてしまいます。もうすでにその当時はスロットは等価以外で打たないという客層がかなり多かった為にパチンコの交換率を下げるという選択肢は難しいお店が多かったと思われます。

例外的にお店を1Fと2Fに分けてそれそれで営業許可をとり、さらにカウンターも分けることでパチンコとスロットの交換率を変えることができるという例もありましたが非常に限定的な地域でのみ行われていた手法です。

パチンコ店の釘問題と釘調整そして等価交換と非等価の問題について

 

射幸心を煽るなというタブーを犯した罰がパチンコ店の閉店ラッシュ

ここからはあくまでも推測レベルですが等価交換という禁断の果実に手を出したばかりに  パチンコ店は遊技性を大きく損ない結果的にパチンコの遊技人口を大きく減らしたのではないかと思います。

等価交換にすることで現金投資の時間も持ち球遊技での時間は極端に短くなった。

等価交換にすることで間違いなく店の利益は取りにくくなり、釘を締める必要ができお客がパチンコを打つ際にストレスを感じること、大負けすることが多くなりました。

等価交換にしたことでパチンコ店が得たものは実は何もないのではないかと思っています。

等価交換の方が集客できるという意見もあるかもしれませんが、ほぼ全ての店で等価交換、もしくは高価交換になっている現状で集客力差が出るのでしょうか?

 

私には無駄な消耗戦をして業界自体を疲弊させ、パチンコを遊技からギャンブルに変えてしまった大きな要因として思えません。そして当然ながら一度上げた射幸心を下げることが難しいです。今はスロットの6号機は使い物にならないという話をよく聞きますが、4号機の初期に比べると全然出玉性能は上です。それでも客が満足をしないでスロット離れを起こしているのは間違いなく一度上げた射幸心のせいです。4号機の爆裂AT機問題で射幸心を大きく上げて5号機への移行でスロットファンを減らし、また今度は5号機の高射幸性遊技機問題で6号機への移行でさらにスロットファンを大幅に減らす。

同じことを繰り返していますよね。今度はパチンコで同じようなことが起きようとしています。スロットが駄目で今度はパチンコが駄目になるとしたら悪いのは行政ですか?

間違いなく遊技業ではなくギャンブル業へ転身したパチンコ業界の責任です。

 

射幸心を追求した遊技機メーカーへの罰

ここにきて射幸心を追及した台を開発し続けた遊技機メーカーも報いを受ける事態にまで来ています。2021年、2022年でかなりのパチンコ店が閉店して現在は8000店舗ぐらいになってしまいました。遊技台を購入する顧客が減るということは間違いなく遊技機メーカーの売上も利益も大幅に減り倒産するところも出てくるでしょう。

しかし今後も遊技台を売る為に競って射幸心に重点を置いた遊技機を作り続けるのなら間違いなくもう一度規制され今度こそパチンコ業界は終焉を迎えるかもしれません。

ただ個人的に思うのはそれでも遊技機メーカーは抜け道を探して出玉性能を追求した高い射幸性をもった遊技機を開発するのは間違いないと思います。今後のことよりも、業界のことよりも今の売上と利益を追求するのが最優先なんだろうと思います。

パチンコ業界の崩壊がここまで。そしてついにパチンコメーカー、パチスロメーカーの倒産が相次ぐのか!?

 

まとめ

スマートパチンコ、スマートスロットの話題があってもパチンコ業界の未来が明るいという話は全く聞きません。むしろ管理型遊技機の導入費用を出せずに撤退するところが多いのではないかという話が出るくらいです。数年後には新紙幣に切り替わりますが、そのタイミングで設備投資ができないパチンコホールが閉店したとしてどれぐらいのパチンコ店が残るのか…

もしかすると5000店舗を切るのかもしれません。そうなると当然ながら遊技機も売れなくなるので遊技機メーカーも1/3ぐらいは倒産、もしくは遊技機製造から撤退することになっても不思議ではありません。

個人的にはここまでパチンコ店が減ったのであれば日本でパチンコを禁止する、もしくは換金を禁止するのに良いタイミングではないかと思います。カジノの問題もありますが、換金などの問題を抱えたパチンコ業界はこれからの日本には不要なものだと思います。

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