税務署VS脱税パチンコ店 どんな手口で脱税が行われていたのか?

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税務署VS脱税パチンコ店 どんな手口で脱税が行われていたのか?

目次

最初に

税務署の申告漏れランキング、いわゆる脱税ランキング上位であったパチンコ店が令和2年度から初めてランキング外になりました。

パチンコ脱税

分かっているだけで平成11年度から21年間ずっとワーストランキングに入っていたことを考えるとこれはパチンコ業界にとっては快挙です。

20年以上も続いた税務署との戦いですがどういった手口で脱税が行われていたのか….
これについて記事にしていきます。

 

パチンコ店の脱税の手口について

全ての業界で行われる脱税の手口としてはこれら5つの手口があります。

①売上の圧縮・除外

②架空仕入れ計上

③期間損益の違法解釈

④税法の拡大解釈

⑤経費の水増し

パチンコ店の古くからある脱税の手口としては①「売上の除外が一番多いでしょう。
方法としては一定時間の間、売上をデータに上げなくしたり特定の台番の売上がホールコンピューターの上がらなくする方法です。

しかしこの古典的な方法は実際の集金金額とデータ上の売上で大きく誤差が出るので管理職には売上を誤魔化していることがバレてしまいます。その為古株の店長が一人で売上を管理しているようなお店でしかこの方法では脱税はできないので過去の遺物ともいえる脱税方法です。

②架空仕入れ計上に関しては出玉と特殊景品の仕入れの関係があるのでパチンコ店には不向きです。③期間損益の違法解釈④税法の拡大解釈に関しては節税に関する考え方と見解の相違というものが原因となるのでこれに関しては意図的とは言えないかもしれません。

問題は経費の水増しだと私は考えます。一時期、流行した方法としては実質的な自社物件に関して家賃を計上したり、関連会社からの消耗品を架空に計上したりとやりたい放題でした。2012年には1000億円の巨額脱税事件まで起きています。

【過去の脱税事件】
パチンコ店40グループ、1000億円申告漏れ 国税調査 引用元 日本経済新聞

 

某グループに税務署が入った時の流れ

以下は10年ほど前にパチンコ業界を引退した幹部社員からの実話に基づく話です。

 

突然朝8時頃にスーツを着た男性4名が裏口より来訪。男性たちは税務署の人間だから事務所に入れろと要求。しかし当然ながらいくら身分証があるとはいえ本物かどうかの判別を若い管理職がすることができず入店を拒否、同時に本社に報告を入れるも実はグループ店複数店舗に税務署を名乗る人間が来訪中。

釘調整、スロットの設定も行わなければならない為に開店までの入店を拒否
同時に本社・本部社員が税務署が来訪中の店舗に向かいそれぞれに対応。

税務署職員は入店と同時に営業資料の全てを要求。またホールコンピューターに向かい操作を行おうとするので管理職が声をかけたところ

「操作に関するお手間は取らせません」

とカバンから分厚いマニュアルを取り出し通常では行わない操作方法で売上データを取り出したそうです。おそらくはホールコンメーカーから事前に取り寄せた税務職員用の操作マニュアルだったとその光景を目にした幹部社員から報告があったそうです。

店舗からの情報収取を行った後に本社・本部へと向かい売上の照合と聞き取り調査が行われました。特にしつこく聞かれたのが○月○日から○月○日まで〇○番台の売上が上がっていない理由は何なのか?など細かく聞き取りを行われたということですが、この台は故障台で遊技できないことが理由で止めていたにもかかわらず何度も同じ質問を複数人に繰り返しました。これは明らかに売上除外を疑った典型的な例でしょう。

また一部の社員は協力をお願いしますということで財布の中まで見せることを指示されたということです。なぜ社員の財布の中を見たがったのかという理由ですが、財布の中にあるキャッシュカードを確認してどういった銀行と取引しているのかを追加で確認する為だったということです。結局、その法人では意図的な脱税行為は確認できなかったということですが、過剰な金額の接待交際費にメスが入りそれなりの金額のお土産を持って帰ったということです。

脱税行為が事前に確認されていなくても定期的にパチンコ店には税務調査に入るという典型的な例だと思われます。

 

パチンコ店の脱税がなぜ減ったのか?

20年以上も脱税のワーストランキング上位だったパチンコ店がランキングから外れた理由ですが、一つ目は新基準機への完全移行で遵法意識の低い中小パチンコ店が潰れまくって脱税する店舗がかなり少なくなったという説があります。

2つ目は最近のパチンコ店の減少を見れば分かりますが、パチンコ店が儲からなくなったというのが有力ではないでしょうか?

どちらにしても今後パチンコ業界は潰れるにしろ、規模が縮小するにしろ大きく変わりつつあります。

ちなみにタイトルでどんな手口で脱税行われているのか?ではなく行われたいたのか?と過去形にしているのは最新の脱税の手口については知らないこと、また脱税をするモラルの低い経営者が運営するパチンコ店は大半が駆逐されたと思っているからです。

 

※補足

パチンコライターの谷口ひとし先生が「パチンコ屋が減ったのは脱税できなくなったから」という発言をしたという記事を見ましたが、そんなことでパチンコ店が減ったとするならCR機導入ぐらいの大昔の話ではないかと思います。

 

【読んでほしい関連記事】

パチンコ店の不正事案なのか?大阪の地方銀行でパチンコ店への不正融資が行われている可能性

この件ですが、銀行内で不正が発覚して父親は息子を助ける為にグループの大半を譲渡して不正融資に返済に充てたという噂が…. どのみち借金がまみれで自転車操業で閉店するのは時間の問題だったのがかなり早まっただけかも。

 

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